最近ほんまに増えてるのが「中古買ってリノベしたい」というお客さん。
物件探しから工事現場まで付き合ってると、不動産屋の仕事って半分探偵、半分コメディみたいになってきます。
まず解体の日。壁を壊した瞬間に「え、こんなとこに隠し配管⁉」とか「謎の小部屋が出てきました」なんてことが平気で起きる。
図面と違うなんて日常茶飯事で、大工さんが「これは過去のリフォームの置き土産ですね」なんて笑ってる姿を見ると、発掘調査現場に立ち会ってる気分。
で、設計図通りに進むかと思いきや、「この柱はどうしても抜けません」
「ここは配管の関係でキッチン動かせません」と職人さんからの“無理ゲー宣告”。
でも不思議なもんで、その瞬間から「じゃあ柱を逆に見せるデザインにしよっか!」って
急にアーティスト魂が芽生えるんです。これがまた楽しい。
さらにリノベ現場って、意外と人間ドラマもあるんですよ。
現場で職人さんが一緒にコーヒー飲みながら「昔の家はこうやったんですよ」とか話してと、
ただの工事現場が居酒屋みたいに盛り上がる瞬間がある。
完成する前から、すでに“思い出の場所”になってるんですよね。
結局リノベって「予定通りにいかない」のが予定。
そこを楽しめるかどうかで、完成した家の愛着も全然違います。
完成引き渡しのとき、お客さんが「いや〜最初はどうなるかと思ったけど、この家ほんま自分らしいわ!」って言うと、
こちらも胸を張って「一緒に冒険しましたね!」と返せる。
不動産屋的に言うと、リノベはただの改装工事やなくて「家と人との合作」。
壁の向こうから出てきたハプニングすら、ストーリーの一部になるんです。